江戸の地名に関する洒落言葉

                        

菊池眞一

『集古』丙子第二号(昭和11年3月1日)六丁表に、
山中共古翁輯・三村清三郎補「江戸の地名に関する洒落言葉」
がある。
「恐れ入谷の鬼子母神」は有名だが、「なんだ神田の於玉ケ池」は初めて見る。私は歌の文句か何かで「なんだ神田の神田橋」と言っていた。ネットを見ると、「なんだ神田の明神下」「なんだ神田の大明神」などがある。
以下、引用。


江戸の地名に関する洒落言葉
              山中共古翁輯・三村清三郎補

恐れ入谷の鬼子母神
気がもめの吉祥寺
湯島の偏人様
大違ひの鬼子母神
嘘を築地の御門跡
腹がチヨツピリ数寄屋河岸
知恵も浅草猿廻し
どういふもんだ広徳寺の門
万よし腹山谷堀
さうで有馬の水天宮
間夫は深川八幡宮
夜の夜中も根津谷中
酔ふて九段の坂の下
銭が内藤新宿
洒落の内のお祖師様
なんだ神田の於玉ケ池
とんだめに王子の稲荷
けふか飛鳥の花見時
草加越谷千住の先だ
遠い遠い本所の火事だ
ぴいぴいどんどん神楽坂
深い中だよ麹町の井戸だ
値は高輪の泉岳寺
ねつから麻布できが知れぬ
何ンにも千駄木林町





2016年2月20日公開

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