肌ぬいて居ながら夏の別かな

               菊池眞一


『福島民報』明治30年8月11日二面には二句、13日二面には一句、尾崎紅葉の俳句が掲載されている。
いずれも、岩波書店『紅葉全集』には載っていない。


『福島民報』明治30年8月11日二面

  花水館に宿りて三日の雨に苦しむ  紅葉山人
雨涼し木の葉衣をからうじやまで

  福陽館主人に似す
浴衣もて来ぬか信夫の摺り衣



『福島民報』明治30年8月13日二面

  ○       紅葉山人
肌ぬいて居ながら夏の別かな






菊池眞一
2016年6月4日公開

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