尾崎紅葉作漢詩

                        

菊池眞一


『明治史話』(昭和12年1月15日。明治大正史談会)に、尾崎紅葉作漢詩が紹介されている。「隅隄喜春詩」は『紅葉全集』に載っているが、「遊鴻台」は掲載されていない。
以下、引用。


左の詩は、縁山の号を用ひて賦した紅葉山人の詩、明治十七年頃の作。
  墨隄喜春詩
橋東買酔追晴暖。十里如雲花不断。日暮江風隄上途。落紅軽点美人傘。
  遊 鴻 台
四面歓声非楚歌。虞姫行酒動秋波。酔来誰学項王暴。席上少年春季多。

これより先、大正十三年十一月刊の『書物往来』第五冊、「紅葉山人佚文(三)」の中に、「紅葉山人の詩」として、
墨隄喜春詩
吉原竹枝
遊 鴻 台
の三首が載っていた。





2017年3月2日公開

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