新刊案内(仮名草子関係)
『仮名草子研究―説話とその周辺―』

        新典社研究叢書151
        花田富二夫 著
        平成15年9月12日、新典社発行
               A5判 508ページ 14,500円+税

目 次

序章
 緒言
 本書の内容

第一部 中国説話の受容と展開
 第一章 中国類書の利用
  一 語園と事文類聚
  二 新語園と類書
     一構成/二典拠一覧/三結語
 第二章 主題別故事説話集の成立と展開
  一 智恵鑑とその周辺
     はじめに/一『智恵鑑』と「智嚢」/二『智恵鑑』と類話―『語園』、その他/三後続作との関連/おわりに
  二 堪忍記とその周辺
   1 説話の素材源を中心に
     はじめに/一堪忍のテーマ/二原拠一覧/三考察/おわりに
   2 和・漢堪忍説話集の検討を中心に
     はじめに/一『十訓抄』を中心に/『堪忍弁義抄』と「百忍図」〈説話内容/和刻本『考註百忍図』〉/三「勧忍百箴考註」について〈書誌・成立/『堪忍記』との関連〉/おわりに
  三 孝行物語とその周辺
     はじめに/一典拠の考察/二他書との関連/三原文資料・参考表
  四 三国物語とその周辺
     はじめに/一『三国物語』の中国系説話/二『三国物語』中国系説話と仮名草子/三虞舜説話と元啓説話/おわりに
  語 挿絵の伝播―仮名草子漢画風挿絵考―
     はじめに/一『女四書』の挿絵/二『見ぬ世の友』の挿絵/三『倭小学』の挿絵/四『智恵鑑』の挿絵/むすび

第二部 諸学の展開
 第一章 警世・批評の文学
  一 清水物語の検討―『翁問答』との対比を中心に―
     はじめに/一基本的構想/二考察一―学問編/三考察二―孝道/四考察三―その他/五考察四―下巻/おわりに
  二 伽婢子の批判性―原話離れを中心に―
     はじめに/一個別的検討/二『浮世物語』との接点/三結語
  三 評・注の文学―『可笑記評判』を中心に―
     はじめに/一『可笑記評判』の検討〈「評判」の書名/『可笑記評判』の内容と類話〉/二注釈との関連より/おわりに
 第二章 笑いの文学―狂歌説話の脈流―
  一 五山の末期―雄長老の文事―
     はじめに/一『狂歌咄』と雄長老〈『醒睡笑』/『醒睡笑』以外〉/二諸記録と文事/おわりに
  二 致富と笑い―『竹斎』東下考―
     はじめに/一『竹斎』と「貧」〈序/竹斎東下の目的/貧窮致富談として/貧乏神に関して/「貧医」竹斎〉/二狂言の世界〈狂言「かみなり」と東下行/その他〉/おわりに―忠吉事件との関連―
  三 狂歌話の集成―『狂歌咄』収載歌をめぐって―
     はじめに/一書目別類同一覧/二内容摘記〈編纂意識について/『出来斎京土産』との関連について/和歌的要素について〉/附表 類同歌異同一覧表
 第三章 仏教
  一 仮託の人物―了意周辺人物玄貞著作略考―
     はじめに/一『釈迦一代伝記鼓吹』と玄貞/二 玄貞著作略譜/三了意との共通性/おわりに
  二 仏伝の文学―『釈迦八相物語』考―
     はじめに/一『釈迦八相物語』について〈構想の面―女人の物語―/叙述の面―御伽草子や恨之介―〉/二結語にかえて―女人の登場―
  三 寺院の物語―『三井寺物語』考―
     はじめに/一在韓書目〈「国立中央図書館」関係/「ソウル大学校中央図書館」関係〉/二書誌/三内容の考察/四結語
 第四章 医学・軍学
  一 医学との接点―了意序医学書『近効方』について―
     はじめに/一書誌並びに序文〈書誌・序文/『単方効鑑』について〉/二内容/三結語
  二 近世初期の太平記読
     序 講談発祥之地/一概説―中世から近世初期にかけて―〈中世/中世末近世初期〉/二テキストとしての太平記注釈書〈『理尽鈔』と『無極鈔』/『太平記綱目』への発展〉/三結論にかえて〈楠正成の物語/その他〉
  三 近世初期口頭のメディア―了意周辺―
     はじめに/一『新語園』の序文/二村田通信序文提供の意義/三村田通信の人物像/四軍書講釈の影響
 附編
  一 未刊仮名草子―島原松平文庫蔵『仮枕』―
     はしがき/書誌/内容
  二 因縁集の成立に関して
     はしがき/内容
  三 後続文学への流れ―西鶴と「仏教」・「中国」系説話
     「仏教」系説話/「中国」系説話
  四 御伽人形の一典拠
     典拠三点/後続作へ

初出一覧
あとがき
人名索引
書名索引
事項索引


 

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